母の詠草


by hahanamiko
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三十七年 五月

桂川にそひし岩山岩の間に紫つつじ今さかりなり

午前九時御苑に人のまばらにて咲き極まれり八重桜花

鯉一尾はねて広がる波紋あり御苑の池の真中どころ



孫を守ることに足りつつ日曜に一日を過ごす夫と吾と

トラックに裾よごされて駅に行くバスハイヤーの動かぬ朝を

私鉄ストの余波受けて列車延着と拡声器ひびく駅構内



卒業記念の写真ようやく届きたり大人びて良く撮れたり智子

紅に芽吹く楓に重なりて満天星の翠色増して見ゆ




by hahanamiko | 2016-11-03 21:29 | 美知思波