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昭和三十二年八月号

裏山の深きに入りて太く長きわらび採るなり茨を分けて

山独活の伸びすぎたるを採る人あり来年は早く来むなど云いて

ひたぶるに子を守りつつ老いゆくか独りなる母に頭をたるる

前途永き独りの生きを憶ふなり若く美しき母の幾たり
by hahanamiko | 2010-08-15 06:36 | 美知思波

母子家庭行楽に参加

山間の棚田にテーラーびびかせて田植えの支度いま盛りなり

変声期の少年が唄ふ上を向いて歩こうに声合わすなり相談員我れ等

念場ケ原開拓農家のかたぶきし納屋の近くに牛うずくまる

六月の風爽やかに吹き渡る氷雨晴れし八ツ高原に

母子家庭行楽の日ぞ寄りそひて母と子が行くつつじの中を
by hahanamiko | 2010-08-14 23:20 | 雑詠

暮らし

昂ぶりし心ようやく静まりぬガラス戸四枚拭き終えしとき

牛車に乗りし農婦が声高に話しつつ帰る夕べの路を

夜更けまで耕耘機の音響かする明日の田植えの支度するらし

今年もまた冷害などと云いあいて七月五日田を植うるなり

刈り干せる麦をば浮かばせ田を川を一つとなして雨降りやまず

養鶏も花弁栽培も病む夫に代われる君のたつきなりけり
by hahanamiko | 2010-08-14 23:10 | 雑詠

皇太子殿下ご巡行

御召列車ホームに入ればどよもして声湧き上がる駅の広場に

身延山祖山学院の旗持ちて黒の法衣の学僧並ぶ

随行のハイヤーオートバイ悉く光りて並ぶ駅の広場に
by hahanamiko | 2010-08-14 23:03 | 雑詠

大菩薩峠

幾千の人等すがりて登りけむこの藤ずるのつややかに黒き

樹林を抜けて仰げば展く大菩薩峠はひろびろと青草なびく

みはるかすお花畑ぞゆれ動くギボシの花はなだりを埋めて

中里介山の碑を前にして云うことなし重なる山をつくづくと見つ

須娑にして霧湧きあがり峠路をおほひて北にたちまち流る
by hahanamiko | 2010-08-14 22:57 | 雑詠