昭和 三十一年 十月号
2009年 08月 02日
しわ多き額も口も亡き母にこの頃とみに似しという吾
正客を夫次客を吾にして洋子は袱紗をさばきいるなり
茜さす北山空に一片の雲あるを見つつ歩めり
無花果をとりていたらむ子供らの塀をとびこす音きこへたり
文殊社の庭に茂れる大榎木陰はこどもの遊び場にして
バルブ汚水にしじみもハヤも死にゆきて残れるはただエビガ二ばかり
洗濯物すすがむすべもなくなりてただ 流れゆくバルブ汚水が
家庭生活と社会生活と両立せず このごろ吾の悩めるはこれ
正客を夫次客を吾にして洋子は袱紗をさばきいるなり
茜さす北山空に一片の雲あるを見つつ歩めり
無花果をとりていたらむ子供らの塀をとびこす音きこへたり
文殊社の庭に茂れる大榎木陰はこどもの遊び場にして
バルブ汚水にしじみもハヤも死にゆきて残れるはただエビガ二ばかり
洗濯物すすがむすべもなくなりてただ 流れゆくバルブ汚水が
家庭生活と社会生活と両立せず このごろ吾の悩めるはこれ
by hahanamiko
| 2009-08-02 23:32
| 美知思波