昭和三十四年六月号
2011年 10月 22日
木がくりの峪あひの水にごりいて雨しきりなり笹子の道は
犬吠崎の灯台の灯を窓に見る磯屋ホテルの二階に居りて
潮騒の音が聞こえてゐるなりき夜すがら浅き眠りのなかに
なめらかなる石重なれる磯に侘つ折々波に裾をぬらして
石を上げて小さき蟹を追ひたりき朝の飯待つ其のひとときを
瑞々と若菜萌えたち丹の色の鳥居はえたり鹿島神宮
七不思議と云へる池あり鹿島神社の森の奥戸に澄みきわまりて
水郷はすでに田植えが終わりゐて白鷺歩む植田の畦を
ゆるやかに水流れゐて小さなる舟おかれたり真菰のなかに
バスに行く北浦の湖の長き橋右手に鴨の遊ぶを見つつ
犬吠崎の灯台の灯を窓に見る磯屋ホテルの二階に居りて
潮騒の音が聞こえてゐるなりき夜すがら浅き眠りのなかに
なめらかなる石重なれる磯に侘つ折々波に裾をぬらして
石を上げて小さき蟹を追ひたりき朝の飯待つ其のひとときを
瑞々と若菜萌えたち丹の色の鳥居はえたり鹿島神宮
七不思議と云へる池あり鹿島神社の森の奥戸に澄みきわまりて
水郷はすでに田植えが終わりゐて白鷺歩む植田の畦を
ゆるやかに水流れゐて小さなる舟おかれたり真菰のなかに
バスに行く北浦の湖の長き橋右手に鴨の遊ぶを見つつ
by hahanamiko
| 2011-10-22 21:08
| 美知思波