昭和三十六年 八月号
2012年 09月 28日
朝な朝な夫がハタキをかけるなり十日余りを吾が臥ししかば
胃癌にて死にたる父を思ひつつ胃が重ければ胸さするなり
笹竹の比ひと葉ひと葉に露ありてこぼれては満ちこぼれては満つ
一揃の小さき食器ならべおきて英幸に食わす一粒の飯
幾年か茂りし真菰なくなりて丈高き葦さわぐ川すじ
やがてメダカもハヤも棲むべし町人に清められたるこの川筋に
岱古園の奥庭の池しづかにて岸に咲きたり水萩の花
胃癌にて死にたる父を思ひつつ胃が重ければ胸さするなり
笹竹の比ひと葉ひと葉に露ありてこぼれては満ちこぼれては満つ
一揃の小さき食器ならべおきて英幸に食わす一粒の飯
幾年か茂りし真菰なくなりて丈高き葦さわぐ川すじ
やがてメダカもハヤも棲むべし町人に清められたるこの川筋に
岱古園の奥庭の池しづかにて岸に咲きたり水萩の花
by hahanamiko
| 2012-09-28 19:56
| 美知思波